・ 遂に茶道部が始動し始めた。思えば私にとっては結構長い年月だったと思う。丸々4年もかかった。大体この程度のテーマなら4ヶ月くらいで済ませる仕事であるが4年だから長いと感じるのである。
・ しかし人は4年でここまで来たではないかと言ってくれる人も居る。男女共学にして2年目に着任した私は当時生徒増を計るために、特に何とか女子生徒を増やすことが出来ないかとこればかり考えていた。様々に考えを巡らせたのである。
・ 元々男子校の匂いの殊更強い浪速高校であったが故に「女生徒が来やすい雰囲気作り」が重要であった。そのためには「女生徒の活躍しやすいクラブ活動」である。幾ら空手やボクシングが強くても、それでは女生徒は来てくれない。
・ 女生徒人気のクラブを作りそれを支援することからと考え、まず「吹奏楽部」に集中して資源を投入した。その結果今やブラスバンド部は見事なクラブに成長した。ただ校長が女生徒ばかり言うものだから男子生徒が入ってくれないクラブになってしまった。
・ 一度クラブ員が校長室に訪ねてきて「男子生徒にも入るように働きかけてください」と言われるくらい今や女生徒のクラブになっているのである。私は次に「雅楽部」を強化した。少し女生徒向けと言うのは控えた。
・ その雅楽部も立派に成長してくれて外部から出張演奏して欲しいとの声がかかるようになってきた。しかしこの雅楽も結局は女生徒の多いクラブとなってしまったが、仕方がない。今後男子生徒を増やしていこうと考えている。
・ 「頑張って!」だけの口先だけの支援などでは意味はない。要は如何に施設や用具のインフラを整えてやるかである。例えば吹奏楽部だけでこの4年間1200万円以上の楽器を揃えた。雅楽にもお金を使った。しかし既に元は取れていると私は考えている。生徒が増えているからである。
・ そして私の焦点は茶道部に移った。まず「お茶室」を作らねばならない。だから満を持して浪速武道館に「洗心亭」というお茶室を作ったのである。これはお金さえあれば出来ることであったが、武道館完成まで待たねばならなかったのである。お茶室の無い茶道部などあり得ないからである。
・ そして今から1年前に遡る。さて1年後にお茶室は出来るが「茶道部の顧問先生をどうするか」であった。それで元々少ない女性教諭の中ではあったがその中で「適任者を見つけた。」 根性の据わっていそうな二人の先生にめぼしをつけて「茶道部顧問を命じた」のである。本校では部活動顧問は「校長からのお願いではない」。人事の職務命令で発令となる。
・ ところがこの二人は今まで「お茶などしたことがない」というから、1年間程度外部の有名な指導者に教えて頂く手はずを整えたのである。そして1年が経ち昨日最初の「お稽古」がなされたのである。
・ 私はお呼びがかかってお茶席で生徒達の稽古の様子を見に赴いた。そして数の多さに驚いたのである。高校2年生と3年生だけで35名近くも居て男子生徒はたった一人で他はすべて女生徒であった。
・ これで新1年生の入部があるから想像では50名近い部員数になるのではないか。女生徒の団体で外部講師の先生が昨日は3名であったが大変だったと思う。しかし生徒が「神妙な面持ち」で「正座」してお菓子を食べ、お茶碗で一服のお抹茶を頂いている姿は何か感動的であった。
・ しかし45個用意した茶菓子であるお饅頭の「吉野山」は大変な美味であった。聞くと一個250円もするという。毎回毎回このような高価な茶菓子では困るから次回からは思い切って安価なものにするように顧問に言ったのである。
・ 今後とも女生徒が活躍できるクラブ活動を支援していきたいと考えている。正直学校も社会も女性がしっかりしてある程度の比率で存在しているところは何事につけても活性化する。男子だけ、女性だけというのも悪いわけではないが一旦共学にした以上男女比率は五分五分が望ましい。
・ しかしこの数値はとてつもなく難しい数値で現在の本校の30%比率を何とか数年以内に40%程度にまでは高めて行きたいのだがその切り札はやはり「新校舎建設」だと思っている。
・ 従って新校舎建設のコンセプトの中には「女生徒に配慮した設計」が間違いなく入ってくる。まず「更衣室」「保健室」は絶対として「憩いのラウンジ」みたいなものも要るだろう。とにかく新校舎の建設のペースを急がねばならない。
・ 中学1年生が「オリエンテーション合宿」で多聞に向かった。途中「浪速ふくろうスタジアム」に立ち寄って行くそうである。一泊二日の予定で昨年から始めたものだ。総勢120名の生徒に付き添い教員が教頭以下10名である。
・ これらの生徒は今後6年間大切に教育し育てていかねばならない。まず集団生活での基本を教え、礼儀作法や整理整頓、そして勉強の仕方、協調性などを教えていくのである。一泊することで「仲間意識」も芽生えてくることも期待している。
・ 中1はまだ子ども、子どもしており無理はさせられない。従ってスケジュールも余裕を持たせている。美術の時間や近くの千早神社散策なども計画に入れている。特にこの中一の担任はイケメンの男子教員ばかりでそれも平均年齢が20歳台である。張り切ってくれており早く生徒との信頼関係を築いて欲しいと念願している。
・ 中学1年生は可愛いものだ。しかし「アッ」と言う間に大きく成長する。特に中一と中二までの本校での経験が彼らの成長に大きく影響する。このことを今更ながら私は浪速中学校長4年の経験で知った。
・ 彼らが喜んで浪速高校に進学したいと念願するような教育を2年間で与えなければならない。担任の責任は極めて重要である。今度選んだ4人の担任は必ずややってくれるだろう。私は今日もこれら4人の担任を見ていてそのように感じたのである。
| 多聞の桜 |
| 開校式 |
| 記念撮影 |