・ 少し前になるが5月27日の夕刊読売に面白い記事が出ていた。笑うに笑えない話である。見出しは「使える英語、使えぬ講師」とあり、噴出してしまった。外国人が1週間で7人退職したとある。「文法の基本無視」「無断欠勤」と手厳しい見出しである。
・ 新聞記事の内容はこうだ。橋下知事の肝いりで導入された「使える英語プロジェクト」で採用した外国人講師がうまく集まらず結果的に「能力の低い人や教育意識の低い人を採用」して混乱に陥ったという話である。
・ 笑うではないか。板書の際に三人称単数現在形の動詞にSをつけないと言うのだ。信じられない。しかし考えてみると英語がしゃべれることと文法を含めて教えることとは全く別物だということだ。講師の中には無断欠勤があいつだ者もいるという。
・ この記事を読んで私は3年前の本校でのちょっとした出来事を思い出したのである。当時本校にはネイティブの直接採用の英語教員が居た。この教員、人懐っこいところがあって、日本人女性と結婚して日本に永住するとのことであった。
・ それだけに「身分が安定した正規職員の道」を望んでいたのだろうと思う。私が着任して「毎日毎日職場環境が変わって行く」のをつぶさに見て彼は私に猛烈にアタックしてきた。こいつを落とせば何とかなるとでも思ったのだろう。
・ 普通日本人はこういうことをしないものだが「同封付きのメールを送ってくる」やら部屋に来るやらで大変だった。要は自分は如何に優れた教師であるか、今の本校の英語教育の問題は何処にあるのか、等々長々と論文にして私に訴えるのである。
・ そして自分は今、大学で「正式に英語教師の資格」を取っている最中だと言うのである。英語がしゃべれることと教えることが出来るとは「月とスッポン」くらいの違いがあり、この講師は正式な資格は有していなかったのだろう。
・ たまたま私が「少し英語がしゃべれる」ものだから、そのうちに資料を持って私の部屋にも来るようになった。それだけでは駄目だと思ったのか、「自分は前職がペンキ屋であった」からペンキの塗るのは上手いと言って私に材料を用意して欲しいというのだ。
・ 何をするのかと思えば職員室の隣のトイレの壁が汚くなったから自分が塗りなおすと言って来たのである。勿論即座に私は断ったのだが何と今度は夏休みに本当に塗り替えてしまった。そして私のところへ来て「見てくれ」と言うのだった。
・ そして「自分には賞与・一時金がない」のは不公平だといって一般教員と同じく出して欲しいとも言ってきた。それはすさまじいばかりのアタックであった。しかし問題はこの何と言って良いのか、英語のしゃべれるペンキ屋さんは「激し易いタイプ」で生徒の評判は「さんざん」であった。
・ 一回や二回ではなかったろう。授業における生徒とのトラブルは多かった。やむなく契約期限切れで解雇を通達したのだがそれからがまた大変だった。解雇の根拠を示せと、とたんに態度が豹変し周囲にも影響が出るようになってきた。
・ 私は英語科の教員に日本語の契約書を英訳させた。それを見せて解雇は正当であると主張した。そしたら今度は「就業規則」を見せろと言ってきたのでその英語版を作らされた。今でも何処かにあるはずだ。
・ 契約打ち切りの理由はここにあると英語で示したわけだが、そしたらある時得体の知れないファクスが外部から入ってきた。発信先は「何とかユニオン」と言うもので言ってみれば外国人専門(?)の労働組合みたいなものだった。
・ 「本件について大変関心がある。不当労働行為はしないように」との内容だったように記憶している。最初はびっくりしたがこちらは全く正当な手順を踏んでおり契約通りだから弁護士とも相談し、一歩も引かず対応した。
・ そうこうしていたら突然「ニコニコ顔」で来室してきて「他の学校に就職先が決まった。ついては円満に退職したい」と言ってきた。要は本校のライバル校に行くものだから本校からの評判や問い合わせを気にして円満退職を望んだと私は見ている。
・ 私は些少では有ったが退職金代わりに選別金をお渡しして「バイバイ」した。しかしあの時は相手が外国人だけに困惑した。当時の誰の考えか知らないが学校長の責任である。要は外国人との契約など注意すべき事項が多くあるのに、それを知らず、幾分安いということで「学校との直接契約」にしていたのである。
・ 私はそれ以降は間に「派遣会社を挟む」ようにした。これだとその会社に通知すれば全てが事足りるのである。「今度来た先生は問題が多い。変更を望みます」と言えばそれで事が済む。
・ 小さな学校は特に外国人との雇用については慎重であるべきだ。文化も異なり先進諸外国は基本的に契約社会、訴訟社会であり、日本のように「まあまあ」では済まないのである。
・ 今回の大阪府の事件も大阪市の契約派遣会社を挟んでおり解決は簡単だろうが、我々は数年前の駅前語学留学のNOVAの事例を忘れてはならない。外国人を解雇すると言うのは徹底した法令知識と準備が要るのである。
・ 文部科学省によれば2010年に全国で直接雇用されている外国人講師は約7500人で06年の11000人に比べて大きく減少しているがこれは自治体の財政難が原因とされている。
・ せっかく橋下知事の前傾姿勢で進めたプロジェクトだし2億3000万円も予算化した事業である。成果を挙げるためにも採用する講師の採用条件とその証明書くらいはチェックしないと心斎橋を歩いている外国人お兄ちゃんが府立北野高校に来て教壇に立つと言うことになりかねない。
・ 英語を喋ることと教えることは全く別次元の話であり、今後私が居なくなった時でも決して外国人講師個人と直接契約をしないようにしたほうが良い。少々の契約金額の差の問題ではない。この事を忘れてはならない。
・ 新聞記事の内容はこうだ。橋下知事の肝いりで導入された「使える英語プロジェクト」で採用した外国人講師がうまく集まらず結果的に「能力の低い人や教育意識の低い人を採用」して混乱に陥ったという話である。
・ 笑うではないか。板書の際に三人称単数現在形の動詞にSをつけないと言うのだ。信じられない。しかし考えてみると英語がしゃべれることと文法を含めて教えることとは全く別物だということだ。講師の中には無断欠勤があいつだ者もいるという。
・ この記事を読んで私は3年前の本校でのちょっとした出来事を思い出したのである。当時本校にはネイティブの直接採用の英語教員が居た。この教員、人懐っこいところがあって、日本人女性と結婚して日本に永住するとのことであった。
・ それだけに「身分が安定した正規職員の道」を望んでいたのだろうと思う。私が着任して「毎日毎日職場環境が変わって行く」のをつぶさに見て彼は私に猛烈にアタックしてきた。こいつを落とせば何とかなるとでも思ったのだろう。
・ 普通日本人はこういうことをしないものだが「同封付きのメールを送ってくる」やら部屋に来るやらで大変だった。要は自分は如何に優れた教師であるか、今の本校の英語教育の問題は何処にあるのか、等々長々と論文にして私に訴えるのである。
・ そして自分は今、大学で「正式に英語教師の資格」を取っている最中だと言うのである。英語がしゃべれることと教えることが出来るとは「月とスッポン」くらいの違いがあり、この講師は正式な資格は有していなかったのだろう。
・ たまたま私が「少し英語がしゃべれる」ものだから、そのうちに資料を持って私の部屋にも来るようになった。それだけでは駄目だと思ったのか、「自分は前職がペンキ屋であった」からペンキの塗るのは上手いと言って私に材料を用意して欲しいというのだ。
・ 何をするのかと思えば職員室の隣のトイレの壁が汚くなったから自分が塗りなおすと言って来たのである。勿論即座に私は断ったのだが何と今度は夏休みに本当に塗り替えてしまった。そして私のところへ来て「見てくれ」と言うのだった。
・ そして「自分には賞与・一時金がない」のは不公平だといって一般教員と同じく出して欲しいとも言ってきた。それはすさまじいばかりのアタックであった。しかし問題はこの何と言って良いのか、英語のしゃべれるペンキ屋さんは「激し易いタイプ」で生徒の評判は「さんざん」であった。
・ 一回や二回ではなかったろう。授業における生徒とのトラブルは多かった。やむなく契約期限切れで解雇を通達したのだがそれからがまた大変だった。解雇の根拠を示せと、とたんに態度が豹変し周囲にも影響が出るようになってきた。
・ 私は英語科の教員に日本語の契約書を英訳させた。それを見せて解雇は正当であると主張した。そしたら今度は「就業規則」を見せろと言ってきたのでその英語版を作らされた。今でも何処かにあるはずだ。
・ 契約打ち切りの理由はここにあると英語で示したわけだが、そしたらある時得体の知れないファクスが外部から入ってきた。発信先は「何とかユニオン」と言うもので言ってみれば外国人専門(?)の労働組合みたいなものだった。
・ 「本件について大変関心がある。不当労働行為はしないように」との内容だったように記憶している。最初はびっくりしたがこちらは全く正当な手順を踏んでおり契約通りだから弁護士とも相談し、一歩も引かず対応した。
・ そうこうしていたら突然「ニコニコ顔」で来室してきて「他の学校に就職先が決まった。ついては円満に退職したい」と言ってきた。要は本校のライバル校に行くものだから本校からの評判や問い合わせを気にして円満退職を望んだと私は見ている。
・ 私は些少では有ったが退職金代わりに選別金をお渡しして「バイバイ」した。しかしあの時は相手が外国人だけに困惑した。当時の誰の考えか知らないが学校長の責任である。要は外国人との契約など注意すべき事項が多くあるのに、それを知らず、幾分安いということで「学校との直接契約」にしていたのである。
・ 私はそれ以降は間に「派遣会社を挟む」ようにした。これだとその会社に通知すれば全てが事足りるのである。「今度来た先生は問題が多い。変更を望みます」と言えばそれで事が済む。
・ 小さな学校は特に外国人との雇用については慎重であるべきだ。文化も異なり先進諸外国は基本的に契約社会、訴訟社会であり、日本のように「まあまあ」では済まないのである。
・ 今回の大阪府の事件も大阪市の契約派遣会社を挟んでおり解決は簡単だろうが、我々は数年前の駅前語学留学のNOVAの事例を忘れてはならない。外国人を解雇すると言うのは徹底した法令知識と準備が要るのである。
・ 文部科学省によれば2010年に全国で直接雇用されている外国人講師は約7500人で06年の11000人に比べて大きく減少しているがこれは自治体の財政難が原因とされている。
・ せっかく橋下知事の前傾姿勢で進めたプロジェクトだし2億3000万円も予算化した事業である。成果を挙げるためにも採用する講師の採用条件とその証明書くらいはチェックしないと心斎橋を歩いている外国人お兄ちゃんが府立北野高校に来て教壇に立つと言うことになりかねない。
・ 英語を喋ることと教えることは全く別次元の話であり、今後私が居なくなった時でも決して外国人講師個人と直接契約をしないようにしたほうが良い。少々の契約金額の差の問題ではない。この事を忘れてはならない。
