・ しかし私立高校は辛いものがある。明日から10日間程度で最終的な教員配置、教室設定をしなければならない。これは案外しんどい仕事である。勿論「弾力性」を持って手配してきているがそれが大きく外れたりした時に「慌て回る」ことになる。とにかく明日は私立高校の経営を直撃する要因を有した日である。
・ 朝8時から30分間、「来年度以降の教室手配」について関係者と大筋の検討方向を決めた。当然23年度は十分対応可能である。24年度も高校は23年度と同じく16クラスとすれば十分対応可能である。すなわち現在進めている設備対策方向でまったく問題はない。
・ しかし25年度入学生が同じく16クラスとなったら教室が足りなくなる。計算では3クラス不足する。従って問題は25年度である。その後は16クラスまでなら同じことの3年ピッチ循環だから心配する必要は無い。
・ その対応策として「プレ新校舎建設」として「保健室」と「校務員室」を独立分離した形で工事を先行させその部分の階上に教室を4クラス程度(3階建ての建物で2階、3階を一般教室)作ったらどうだと言うのが今朝の私の意見である。
・ これに対して現在、更衣室として使っている教室や回転率の悪い教室をホームルーム教室に改造して「逃げる案」と、これは非常事態なのだが「一クラスを40数名以上で対応する」案とか色々出てきた。しかし最後の案は好ましくない。検討のスタートとしては40人前提であるべきだろう。
・ いずれにしても早急に既設の直心館(古い剣道場と柔道場)は夏場から「解体作業」の段取りに入るよう指示をした。このスペースはいずれにしても新校舎建設の貴重な種地の場所であり、早く確保しておくことに越したことは無いからである。
・ 担当が今朝の打ち合わせを「タイムテーブル」方式で図表にして最終的決定をすることとした。まだ2年後の事であるがこのような大型工事は二三日で片付くような簡単なものではないだけに「早め早めの対応」が大切である。2年というのは学校社会では短い。
・ しかし私はまだ今朝の議論だけでは納得した訳ではなくて、新校舎建設チーム長に23年度のクラス割り振り案を「絵にする」ように指示を出した。要は図面化である。この先生は仕事が極めて速く1時間やそこらで完成させ持ってきてくれた。
・ そしてそれをベースに今度は昼休みに関係者で「更なる議論を継続」したのである。議論の結果、ポイントは「女生徒更衣室の位置と新1年生の教室の割り振り」であった。案の上問題点が具体的に整理された。
・ 明日発表される公立高校の合格発表後に戻りが確定するが入試広報室の予測では「女生徒の戻りが例年以上に多い」かも知れないと言うのが現段階での状況であり、女生徒の体育の授業における更衣の場所は慎重に検討しなければならない。我々は体育科の女性教諭を呼んで議論に加わって貰った。
・ 女生徒の体育の授業は複数クラスの展開授業となり、本校のように大きな規模になると中学女子との兼ね合いや体育科の教師の数とのバランスなどがあって時間割も簡単な話ではないのである。
・ 現時点では女子更衣室の場所は新設なった武道館の更衣室を使う案が検討されていたが私はこの案に疑問を呈した。余りにも遠い。それに体育の授業が終わって着替えする集団と今から始まる集団とが一つの部屋で着替えするのは混雑する。これでは通常の授業に遅れることは「見え見え」なのである。
・ 更衣室は現状の場所とすると今度は教室が不足するので、そこをどこにするかという議論になってくる。ところが窓がないとか壁が薄くて隣の教室の声が高いとか様々な意見が出てきて今度はこの整理となった。
・ 結論的には7月末完成の予備教室が4部屋完成するまでは急遽防音対策を採った部屋を使いその後新設する教室に移動するなどの案を本日の段階では固めたのである。ここまでの結論を得るのに時間としては朝、昼通算40分程度であった。時間が長ければ良いというものではない。
・ 以上のような「経営の意思」を示して担当に指示し、議論の場を設定することがトップの仕事である。後はその道のプロが「細部を固めて仕事」をしてくれる筈である。この細部の仕事が出来なければ「能無し、仕事の出来ない男」となる。
・ もう一つは「議論は少人数で分割してやっても構わない」ということである。どうも会議と言ったら学校社会では「全員が揃って」「時間をちゃんととって」などと嘯く連中が居るが基本的に会議など無いほうが良いに決まっている話である。
・ 問題が起きた時、必要と感じた時、随時その道に関与している人間が集まって「集中した議論」を行い、必ず「結論を出す」ことが重要である。時間の長さに関らず結論のない会議などは意味が無い。例えその結論が次回の会議でひっくりかえっても構わない。
・ 今日集めた職員は信頼している「仕事師人間」だから一言言えば「パーン」と跳ね返ってくる感度高い人間ばかりである。私が「心配性」だから「早め早め」に「ギャーギャー」言うものだから内心では困っているのだろうがこれに対して、私は私なりの考えがある。
・ 確かに年を加えるに従って心配性がますますつのってきていることを自覚している。良くないことだとは思っているがまだ限界を超えているとは思えないから好きなようにさせて貰っている。
・ それに今までこの4年間私のこのスタイルで危機を乗り切り、見事に隙間を縫うように早め早め対応して来たからこそ、「ここまで来た」と思っている。教職員のペースに合わせていたら「多聞尚学館」も「ふくろうスタジアム」も「武道館」もこのタイミングで手に入っていなかったろう。
・ 第一トップが部下に対して「今時間有る?あるならこれをやって!」などと断って仕事を出すなど聞いたことが無い。部下はまず上司の指示を受けて「自分の中で優先順位」をつけて判断することが「仕事の出来る人間の要諦」である。
・ 上司も指示を出す時は「何時何時まで」とタイミングを示すことが望ましい。私の場合は「直ぐ」「2ないし3日以内で」「何時何時までに」「急がない」と言う風に明確に分けて指示を出している。
・ 要は指示を受けた「人間の感性」が最後にはものを言うのだ。感性の無い人間には何を言っても無駄である。感性とは「反応力」でありそれが何ゆえ今指示されたかがその理由、背景がその場で理解できる能力のことを言う。こういう教職員を育てていきたい。
