・ 5日の土曜日に「専願合格者の制服採寸」があって本校は体育館を貸し出し、入試広報室の教員が応援したのであるが、余程今年の専願者が増えているのが「嬉しかった」のだろう。顔面これ一色と言う感じで満足と喜びでお顔がほころんでいた。
・ 普段は軽口など言わない人であるが、余程嬉しかったのか、私の部屋に流れている音楽を聴いて「理事長先生の癒しの時間ですね」とか何とか言われていた。これに対して私は「癒しと言うより今日一日の戦いのエネルギーを、そうですね、ガソリンを充填しているのです」と答えたのである。
・ この社長さん、極めて義理堅い人で「お付き合い」にも筋が通っている。「公明正大を商売の鉄則」にして、正々堂々と今日まで来たことが「誉れ」だと何時か言われていた。学校とも「裏の付き合い」など決してない。何時も堂々と真正面からである。
・ 立派な会社で社長さん、ご長男、ご長女それぞれのご夫妻でやっておられるまさに家族経営であるがその実直さから堅実に経営をされてきたお店である。何より皆さんが「謙虚」で決して派手なことはしないし、「勉強家」である。
・ この会社は私のブログの読者である。知人に「ブログを拝読ではなくて拝見しています」と言う人が居たが、この会社の人々は毎朝私のブログをコピーして「勉強している」と何時も言われる。何を私のブログから学ぼうとされているのか分からないが、このように真剣に読んでくださる読者がいると言うのは嬉しいと思う。
・ 着任して1年経った頃、「営業費、人件費、広報費」など全て学校が負担し、(これは当たり前であるが)出来上がった製品すなわち本校で言えば「入学者」について最後の最後に現れて「毎度アリー」と言って、制服や運動服や教科書などの売り上げ代」をごっそり持っていくのは如何なものかと事務に投げかけたことがある。
・ 私の言い分はあまつさえ学校は場所を提供し電気を貸し出し、備品を貸し出すのだから社会的常識の範囲内で「いくばくかの施設損耗保障・利用代」があってもおかしくはないだろうと言うものであった。学校が貧乏だった時代だ。
・ 1年間、学校は莫大な費用を使って「入試広報活動」に当たってきた。私なども「浪速旅回り一座」の座長公演と思って「塾長様入試説明会」や「校内入試説明会」に出番を作って「力演」してきた積りだ。その結果が専願合格者の制服の数になっている。
・ これらに対して当時の入試広報担当の教頭は「そのような発想をしたことが無いので分からない」というから、だったら「本校が直接制服販売をしたらどうだ」と言った記憶がある。そういう学校は現にあるのである。いわゆる「生協」である。
・ これらは公益法人としての「事業収入」になるから税負担は必要だが流通機構を利用すれば下請けに縫製会社をつけて何とでもなるのである。しかし長年のお付き合いと言うものもあるし、この商売で生活している人々もいれば、先のクボタの社内居酒屋の開店と言うわけにもいかなかった。
・ それで私はまず制服から考えたのである。当時本校の指定制服店は大阪XX屋、阿倍野○○とこの会社の三つであった。しかし前二つの会社は大きなデパートで、さしたる営業活動も無い上に「小回りがきかない」ことが問題であった。しかし中西制服店さんは学校の正門の真正面にあって従来から小回りと言う点ではこれ以上のない「働き振り」であったと聞いた。
・ 例えば生徒の制服が破れたりボタンが取れたりしたら直ぐ直してくれるし、第一保護者からすれば便利なことこの上がない。学校の正門からたった10秒で行けるのであるから。私はXX屋と○○に「仁義を切って」契約を打ち切った。面白いことに先方は「ああ、そうですか。分かりました」と簡単に言ったそうだ。
・ 浪速の制服の売り上げなど「意に介していない」証拠である。私はこれらの商権をすべて中西制服店に渡し、前述した「施設利用料」と関連つけたのである。扱いは寄付金である。以来3年が経つ。そして生徒数は右肩上がりとなった。この寄付金は学校経営に大いに助かっている。
・ しかし私はこの会社とは私的なお付き合いは限定すべきと考えたのである。誰にもこの言葉は使っていないが正式に「浪速のファミリー企業」として認知したのである。言ってみれば「身内」であり「仲間」である。しかしこうなれば大切なことは「付き合いの仕方」となる。
・ 今でこそ少なくなっていると思うが大体理事長校長など組織のトップはゴルフコンペをしたがるものである。いわゆる冠をつけて「木村杯争奪ゴルフコンペ」と言う奴である。こうした場合この種の出入り業者さんは「商品を出す」ものだ。こうなってくるとお付き合いが「ぐじゅぐじゅ」となってくる。ファミリー企業は気をつけないといけない。
・ 本校でも昔このようなコンペが学校を休みにして平日にあったそうだが私は一切この種の会合を厳禁とした。私自身もゴルフは封印した。そしてこれらの業者さんとはアフター5の飲食は共にしないと決め今日まで実践しているのである。
・ 従来この中西さんは事務室や理事長などに対して季節に2回ほど「差し入れ」というか「豪華なお弁当」を職員にプレゼントしてくれていたが今年からこの種の虚礼は全面廃止とした。
・ 同じようなことは出入りの教科書販売会社さんともあったがこれも厳禁とした。毎年入試の採点途中に饅頭とお茶の差し入れがあったのだがこれも廃止とした。今年は学校が負担した。
・ しかし今回の浪速武道館の竣工祝い金については、多額のお祝い金を社長さんが持参してくれ、私は気持ちよく頂戴したのである。言ってみれば本家の家が家を新築したのだから親類からのご祝儀も「まあ、頂いても良いか」と考えたのである。どこから頂いているか教職員には明らかにしており、今日も校務運営委員会で開示した。
・ このように「乾燥したお付き合い」が重要である。盆暮れの中元、歳暮の類は今まででもなかったのであるがこれもあえて明確に厳禁とした。事務室や入試広報室のメンバーに年に一度くらいご馳走したい、品物を贈りたいと思ってもそれは困るのである。
・ 私は戴いたこれらのファミリー企業からの施設利用料から生徒への特別奨学金や部活動奨励金、優勝祝い金などの財源にしている。「100%生徒への還元」である。どれくらい還元しているか別途の機会に記してみたい。
・ 現在浪速ファミリー企業はこの中西制服店、アルバム作りのK写真、スポーツショップのTスポーツ、教科書販売のM書店に施設設備の営繕工事のEハウス会社の5社である。彼らは「浪速がこけたらよろける」と私が勝手に思い上がっているだけに、私は彼らの経営に対して自分の責任もあると思っているのである。