2011年1月9日日曜日

23年1月9日(日)私立高校は面白いしチャレンジング!?

昨日の「新春拝賀始業式」が想像以上の成果で終わり、ホッとしている休日であるが心の中は安閑としておられない。年が明けて入試シーズンが本格的に始まっている。本校のみならず府内全ての私立中学と私立高校は毎日毎日受験者数の把握に気をとられているのである。入試広報室のメンバーは1月6日以降校内において全く別の動きをして学校に来られる公立中学校の先生方の教育相談に当たり、又中学受験の願書受付に対応しているのである。
とにかく私立の学校関係者にとって1月以降4月までのいわゆる3学期は単なる忙しさを超えて胃の痛む神経を使う時期である。志願者が安定し、又どんどんと増えている学校は余裕であろうが本校のように発展途上校(と私は思っているのだが)には基盤が安定していないだけに毎日の相談件数や志願者数に一喜一憂せざるを得ないのである。

浪速高校

浪速中学校
しかし考えてみれば今更数値を上げようとそれこそ学院神社に祈願して起死回生の一発逆転を期待するなどありえなくて、最終数値を我々が知らないだけで結果は既に出ているのである。受験生はとうの昔に志望校を決めているのである。後は結果を知るだけの時間待ちに過ぎないと考えると幾分気は楽になる。



大体私立受験ほど、もっと言えば公立も含めた受験世界ほど保守的なところはないというのが私の足掛け9年に及ぶ学校界に生きてきた人間の率直な感想である。超をつけても良いくらいである。一朝一夕で学校の力など高まるものではないとはいわないがそれを受験生やその保護者に分かって頂けるにはそれなりの時間がかかる。私はこのことを思い知っている。

特に今年の受験は橋下改革で私立高校にも公金が投入され基本的に大阪府の高校は私立といえども無償化になったから世間一般には私学優位と受け止める向きもあろうが、どうも「なだれ現象」は起きないのではないかというのが現時点における私の見方である。教育界は前述したように超保守的なのである。私立高校の授業料がただだから私立に行こうとは簡単にはならない。特に大阪は公立志向の高い土地柄であるから私立に行けばお金をくれるというなら雪崩は起きるだろうが、無料で並んだというだけでは大阪人には通用しないのではないか。

勿論全く動かないということはなくて基本的に「私立専願数が増える」だろうという観測はあって当然だがどうもこの世界に精通している有識者は本当の勝負は24年度入試で23年では「様子見の年」だという私の意見に賛意を示してくれた。受験者は今年の様子を見ながら来年度に向けて本気になって見詰めるということではないのか。その理由はある程度見えていて塾の先生方は私立高校授業料無償化の意味が十分分かっておられるのだが公立中学の進路担当の先生方が果たして力を入れてこの問題で進路指導というか進路情報の提供を行ったとは思えないのである。「フフーン、ああ、府がやっている私立無償化の話ね」くらいなところではないのか。進路指導は積極的にしないというのも公立教員の性向だ。生徒の自主性に任せるとかなんとか言っているが単なる責任逃れに過ぎない。だから塾の先生の出番になる。又これも府と市の教育行政の確執も影響していないか。間にあって何時も翻弄されるのが私立中学であり、私立高校なのである。そういう構図から言えば私立を所管する大阪府の私学課(私学・大学課)は孤軍奮闘頑張ってくれているのである。まずこの点は押えておかないと仁義に外れる。


無視できない記事が7日の朝日夕刊に出ていた。どうして何時も朝日の論調はこうなのであろうかと思ってしまう。要は大阪府が進める授業料無償化への参加校の「なげき節」を記事にしているのだが府が設定した算定授業料58万円以上の学校は58万円との差額を学校法人が拠出しなさいと求められており、それが辛いと嘆いているのである。「苦渋の決断」「「教員数の減」「教育の質が下がる」とか何とか喚いているが見ていて美しくはない。「今後どうするの?」の記事内容がなければなるまい。嘆いているばかりの学校だけでもあるまいに。イヤなら関西学院千里国際高校みたいに推進校への参加を見送りをすれば良いだけの話である。この学校は素晴しい。骨がある。うらやましい。本校も本当はそうしたいが、そうしたら学校は潰れて教職員を路頭に迷わすことになるから私は推進校への名乗りを上げた。挙げるなら一番に手を挙げよと事務長に命じてトップで府庁に駆け込んだのである。本校とて負担額は3学年揃えば数千万円になり大きな影響はあるが自分が決めたことだ。課題はこれを前提にして今後どうするかだろう。この対策はすでに昨年1年をかけて新人事制度を検討しており、本年度の入学者数が決定した段階で最終的な判断をするつもりだ。教職員には既に徹底的に説明している。
生徒数が減れば人件費を含めて相当する合理化を図るだけの話であり、それを教育の質が落ちるとか言ってしまってはならないというのが私の生き方である。私学経営者がそれを言っちゃお仕舞いよと言いたくもなる。教員数の減少を言う前に一人当たりの人件費削減をして雇用を守ってこそ経営者ではないのか。新聞記事には教員の給与削減の話は一つもなかった。泣く子と地頭には勝てないと言う様に私立学校法にある主管者の都道府県知事が決めたことである。当然言い分はあるが決まったことである。そして最後に自由選択で自らルビコン河を渡った訳だから、私立高校のやるべきことは1人でも生徒を集める努力をすることと、上手く行かなかった場合の対策を教職員に示して覚悟を求めることである。私は1年前からこの日を予想して準備を進めてきた。それはあらゆることを想定して準備してきたと言っても良いくらいである。それでも本年度の入学者数はさっぱり読めないし間違いなく中学、高校を卒業していく人数まで今年の入学者数は確保出来ないと想定している。そこに加えて加給型の持ち出しがあるのだからまさに「泣きっ面に蜂」であるが今更言っても仕方がないと諦めているのである。そして私の頭には24年度入試に向けて何をやるべきかを考えているのである。それが私の仕事であり責任なのである。

ゲーム感覚といったらヒンシュクを買うだろうが私立高校の関係者もこのような感覚がゆとりを生むのではないか。泣いていても仕方がない。本校の入試広報室のメンバーは「仕事が面白い、チャレンジングでわくわくする。私学は面白い!」と言ってくれているのだが、このような感覚なら本校はまだまだ大丈夫だと私は内心喜んでいるのである。入試広報は良い人材集団になってきた。しかし私は来年度にかけてもっともっと人的補強を考えている。私学の教職員は一度は入試広報を経験しないと私学の本質に近づけないのではないか。勿論外部からの人材登用も視野にある。