2011年7月20日水曜日

23年7月20日(水)多聞特訓と大学数

引退を発表した大関魁皇





・ 「なでしこジャパン」の澤しゅしょう(主将)は「諦めない」と菅しゅしょう(首相)に伝授したら菅総理も「私も諦めない」と強く言い放ったという。一方は勝負を諦めないといい一方は総理の職を諦めないということだ。同じ“しゅしょう”でも大きな違いである。

・ 菅首相は澤主将に「リーダーシップの秘訣は何ですか」と聞いたそうだ。一国の総理大臣がこのような質問を投げかけるところに日本に悲劇がある。一方今朝の新聞は大関魁皇関の引退表明を記事にしていた。引き際が「潔い」との論調が目立った。

・ これに対して菅総理は「引き際」が話題になっているが、魁皇に比べて潔いはずが無い。一旦権力を手にした人間は絶対に手放そうとはしないのが人間の常だというが、総理のこの粘りだけには感心してしまう。

・ さすがのなでしこジャパンもこの粘りには負けるのではないか。澤主将も菅首相に「この粘りは何処からくるのですか」と教えて貰ったら更に強くなるのではないか。さて私は基本的に「粘る方ではない」。粘るのは余り好きではないからだ。「引き際こそ男の美学」だと思っている。

・ 「拍子抜け」とはこういうことか。期待したわけではないが朝から午後にかけて大阪市内は暴風雨圏内と予報されていたがまったく雨など無く、何時も以上に良い天気であった。

・ 午後が危ないと思って私は午前中に「多聞尚学館」に行って昨日から4泊5日で頑張ってくれている高校3年生の「センター対策」特別講習の様子見に出かけた。行きも帰りも良い天気で風も雨も一切無かった。

・ 今回は「英・数・国」の3科目で、4人の先生が付き添いに来てくれている。私は2クラス展開のそれぞれの教室で講習の様子を観察し、3分程度時間をもらって「校長講話」を入れた。この講話はずっとやってきているもので、この3年生の90名の集団は高一から3年間、多聞で育ててきた学年である。

・ この「8月を如何に過ごすかが勝負」であり、受験生らしく日常から決別せよ、徹底的に自分で自分を追い込め、目標は下げるな、センターのテクニックを身に付けよ、過去問を解け、この努力は必ず報われるなど様々に話すのである。

・ 誰もが真剣な顔つきであったが、まだまだである。要は子どもっぽい、自分に甘い、他を知らない、多聞にきたら出来るようになっているという錯覚など言葉を静かにして話した。もう檄を飛ばす段階は過ぎたのである。

・ 3年生になると逆に静かな声の方が生徒の心に染みとおって行っている気がした。後5ヶ月でセンター試験である。ラストスパートの時期である。1学期が終わって彼らもお尻に火が付いてきたことを感じているのであろう。この姿勢がせめて高二の半ばからあれば今の力は相当なものなっていたのにと思うが今更言っても仕方が無い。

・ 全国120万人の高校3年生の約半分が約600ほどの大学に向かって頑張っているのだから合格も簡単な話ではないが本校のように素直で伸びきっていない生徒は急激に実力が進展する。それだけに地道な多聞の講座が重要なのである。

・ これが公立で言えば学区のトップ校などであれば「ここまで学校で教えることはしない」のが普通である。しかし私学とてもご家庭には経済問題を抱えておられる保護者もいる。高い予備校の夏季セミナーなどとても手が出せないというケースもある。

・ 私学の良さは「面倒を見る」ということであって毎日生徒に接している現役の教師が面倒を見るのだからこれほど効果の高いものは無い。テレビでは某予備校のカリスマ講師が盛んに夏季セミナーの宣伝をしたりしているが私の考えは「学校の教師が時に予備校講師に変身する」のが最も効果的だと思っている。

・ しかしどうして予備校の有名な講師といわれる先生方はひげを伸ばしたりレンズ色つきのめがねをかけたりしている人が多いのであろうか。本校では口ひげ、鼻ひげ、顎ひげ、すべて厳禁とは言わないが私は大嫌いである。理事長・校長がひげなど無いのだからそれ以上に偉そうにする必要もあるまい。
・ 少し前になるが6月13日の日経夕刊に面白い記事があった。文部科学省の学校基本調査と総務省の「都道府県別人口に占める大学生の比率を見ると京都府が東京都を押しのけて一位」である。

・ 以外にも滋賀県が大阪府を凌駕している。「人口10万人当たりの大学整数で言えば、京都府、東京都、滋賀県、大阪府、愛知県、宮城県、石川県、福岡県、神奈川県、兵庫県までがトップ10」である。

・ 京都市だけで見ると人口の10%に近い134076人が大学生で大学の街として面目躍如たるものがある。地方の小さな町だったらそこの住民全てが大学生と言う具合である。3位に入った滋賀県は京都の大学のキャンパス誘致の影響と記事にはあった。

・ 大学数そのもので言えば東京がダントツで136もの大学がある。2位は大阪であるが数は半分以下の55校である。ついで神奈川、愛知、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山がトップ9である。

・ 言いたいのは「京阪神地区を合わせれば日本一の大学数を誇る」訳だから私は生徒に「選択する大学は山ほどある」と言っているのである。「行ける大学から行きたい大学へ」がキーワードである。

・ 又余談ではあるが、ここに視点をおいて新しい「関西州」の特色作りに生かしたらどうかと言っている。関西州では東京の136大学を軽く2倍は上回る。「知の拠点」としての位置づけは明確になる筈だ。京阪神の大学で単位の互換性とか新しいシステムを考えれば今以上に大学生を抱える街になることは間違いない。

・ 京阪神の失敗は都心から大学を校外に追いやったことではないか。だから街全体に「知の雰囲気」が薄くなったことである。ただ最近は「都心回帰」の現象も見られ、大いに歓迎するが今必要なことは大学間の連携であろう。ぼやぼやしていたら府内の高校生はアジアの大学とか国外にも出ていくだろう。

・ 街づくりの基本に大学を据え、大学と高校の接続システムが新しい形で完成されたら当に新しい国づくりに直結できると思う。高校サイドから見ても現在の大学受験のシステムについて大きな改革が必要だと痛感している。それについては別途に。