・ 先週末にじっくりと内外の情勢を考え、あることで一つの結論を出した。大変「条件の良い土地建物物件」があって是非に生徒のクラブ合宿や海外留学生用の一時宿舎、不登校生徒の学校カムバックの拠点として「校外宿泊所」として保有することにしていたが今回は諦めたのである。
・ 8月理事会で承認も得ており、費用も大したことはないのだが、考え方として資金は「新校舎建設に集中すべき」と考えたのである。学校から歩いて5分、部屋数も多く使い勝手は良さそうなのだが、築後時間も経っている。
・ いずれ建て替えるとなるとその分の費用も必要だ。又実際に部活動の合宿の頻度などを考えたら「?」だ。このことは分かってはいたが不登校問題や留学生問題はこれからのテーマである。又かねてから「多聞尚学館の男子宿舎の建て替えを優先」すべきとの思いもあった。
・ しかし不動産物件の購入は思い立ったら吉日と言う具合に今度このような好立地の物件が出て来たら即「買い」と言う考えは正しい。今後このような別件は出て来ないかも分からないし、なんやかんやで心の中に「もやもや」したものがあったが、今は新校舎一点集中と考え「諦めた」と結論を出せば何かすっきりした。
・ 全精力を新校舎建設に注がなければならない。新校舎の中で「多目的室」みたいな板の間か畳敷きの部屋でも取れればそこを少なくとも合宿所には出来ると発展的に考えた。武道館2階の大広間でも良いか。
・ 法人朝会でも管理職朝会でもこの結論を伝えた。このようにトップは時に一旦決めた事柄を解消する勇気が要る。私には案外こう言うのが多い自分でも思っている。自分に近い人はすぐ心変わりすると非難するかも知れないがそうではない。
・ 言い換えれば「ゴーの決断が早い」ということだ。裏返せば「リスクもある」と言うことである。だから途中で一旦停止してじっくり考えるということが私には絶対必要である。今回もその一つである。貴重な資金を最大限有効に使うためには「お金を遣う決断と撤退する決断」の両方が求められる。
・ さて新校舎であるが「解体工事業者」さんが決まった。過日正式に発注した。大東市に本拠を置く立派な会社でトップのお方にお会いして我々の思いを説明した。先方は大いに乗り気になって頑張って頂けるとの強い手ごたえを得た。
・ 解体する既存建物は「清明館(食堂・部室等)」「直心館(武道館)」「保健室棟」と大きく3部分に分かれている。清明館は歴史によると本校創立45周年記念事業として昭和43年に築造されたものである。一階に食堂を持ってきて2階には主体として文化部の部室である。
・ しかし私は本来の目的は伝統ある弓道場を作るのが最初にあったのではないかと思っている。本校の最初の弓道場は大正時代、創立して間もなくして設置している。それくらい神社神道と弓道の結びつきは深い。
・ その後「やはり保健室は要るよね」との会話があったかどうかは知らないが昭和49年に保健室・校務員室の2階建ての建物を完成させた。現在の考え方からすれば配置はおかしいと思うのだが2階に保健室を持ってきている。
・ 今では緊急車両などの関係から「保健室は救急車横付けの一階にあるもの」だがそうすれば2階に校務員さんの詰め所がくることになり、止むを得ない設計だったのだろう。今度の新校舎では双方とも一階に持ってくるべきである。
・ 最後が昭和53年竣工した「直心館」である。柔道場と剣道場の武道館である。これらの建物は日本が高度経済成長を遂げ、ようやく経済が落ちついた昭和初期から第一次オイルショック(昭和48年)、第二次オイルショック(昭和51年)当時に検討、着手されたもので本校の栄枯盛衰を見てきた建物である。
・ これらの建物の解体で「新校舎第一棟目の種地が確保」できる。面積は1930㎡とな理、本校の敷地の10%だ。建設可能規模は容積率を考えても相当大きなものになろう。現在設計会社さんが詳細検討中である。
・ さて解体工事の着手であるが来週は「浪速祭」があるのでまずこの期間は外さなといけない。結局10月1日の月替わりの一日に簡単なお祭りを行って解体工事に着手することを決定した。
・ 周辺には防護壁を回し「立ち入り禁止区域」とし、解体後の廃材の搬出ルートは丁度既存の門があるからそこから搬出することになる。近隣は民家の密集地域なので事前のご挨拶も必要となってくる。
・ しかし遂に新校舎建設へゴーとなった。感無量である。着任後5年目でこのような状況にまで来ることが出来た。教職員の努力のおかげでもある。解体工事は12月一杯には完了させ、出来れば4月新年度までには新校舎建設に着手したいが。こうなると「問題はゼネコンの決定」である。
・ どうせやるなら早い方が良いと私は考えが徐々に変化してきた。同時期に新校舎建設に着手する開明中高さんは4月から解体であると聞いている。別に競争しているわけではないが、少し先行しているかと思っているが先方さんは既にゼネコンさんを決定している。我々は未だだ。
・ どこのゼネコンさんにお願いするか慎重に検討している。地元の学校でもあるから地元の業者さんにも機会があってしかるべきだと言う意見もある。又資金調達について公金と銀行ローンの組み方の検討も必要である。早速詳細に検討に着手した。
・ 従って「3月までに極力早く新校舎の基本設計が完了」しておかねばならない。しかしこれが難題である。様々な意見があって「ああでもない、こうでもない」と迷うことは必死だ。しかしこの様な迷いは問題ない。後で後悔することのないよう全教職員が意見を出して新校舎建設チームに意見を言わねばならない。
・ 勿論自分の家を建てるのと同じで全員の意見など入る筈はないがそれでも「全員が関っている」ということが大切である。50年後私は既にこの世には居ないが、その時の先生方が「素晴らしい校舎を残してくれている」と言ってもらえるようにしなければならない。
